周囲から、「よっ、読書家ニンゲン!」 と呼ばれたくて、絶賛進行中の
「インテリ化計画」。
今回は、もう半年くらいまえに図書館に予約して、やっと順番がまわってきた本。
石川 拓治・著
『奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録』
「不可能」といわれていた無農薬のリンゴ栽培を成功させた木村秋則さんの苦闘を描いたドキュメント作品です。
このヒトは、スゴいヒトです。
「人物」っていうのはこういうヒトのことをいうんだ、と思いました。
それは、成し遂げたその偉業や、そこに至るまで数々の苦難に耐えた精神力をしてそう思ったのではなく、偉業を達成する過程で苦境に立たされる木村さんを支えるヒトが必ずいるということに、です。
どんなに生活が困窮しようが家族は彼についていきますし、「奇行」を繰り返す木村さんを疎んじながらも近隣の人びとは彼を気にしてくれています。
そして、木村さん本人がそういう支えをきちんと気づき、感謝のキモチを忘れない。
そういった、ヒトをひきつけるなにかをもっているからこそ、この偉業は成ったのだと思います。
応援してくれるお客さんが現れたくだりでは、ナミダがとまりませんでした。
いい本に、っていうか、いいヒトに出会えました。
- 2009/11/08(日) 23:16:37|
- 趣|
-
トラックバック:0|
-
コメント:0